個人再生に失敗しないための条件とは?自分でもできる?

個人再生とは総額5,000万円以下の借金を、最大で10分の1まで減額できる合法的解決策。

減額した借金を3年以内(最大5年)で返済可能な、安定した収入が得られる方向けの債務整理です。
ここでは、個人再生に失敗しないための条件について解説します。

 

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個人再生の成功率はどのくらい?

個人再生の成功率はどのくらい?

個人再生の成功率は、年次ごとに差はありますが、おおむね90%前後です。
ここからは、個人再生の年間件数および成功率を、全地方裁判所の資料から紐解いていきます。

参考資料
裁判所・司法統計 109 再生既済事件数 事件の種類及び終局区分別 全地方裁判所
https://www.courts.go.jp/

 

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個人再生の年間件数

個人再生の年間件数(直近5年間)を以下の表にまとめています。

年度個人再生件数
2015年8,401件
・小規模個人再生:7,474件
・給与所得者等再生:654件
2016年9,177件
・小規模個人再生:8,242件
・給与所得者等再生:739件
2017年10,518件
・小規模個人再生:9,543件
・給与所得者等再生:796件
2018年12,443件
・小規模個人再生:11,473件
・給与所得者等再生:813件
2019年13,601件
・小規模個人再生:12,628件
・給与所得者等再生:851件

2015年から2019年にかけて、個人再生件数が増加していることがわかります。

個人再生の成功率

続いて、同じく直近5年間の個人再生の成功率を表にしてみました。

年度個人再生件数再生手続終結個人再生成功率
2015年8,401件7,718件およそ91.87%
2016年9,177件8,477件およそ92.37%
2017年10,518件9,734件およそ92.54%
2018年12,443件11,452件およそ92.03%
2019年13,601件12,724件およそ93.55%

直近5年間では、個人再生の成功率は91.87%~93.55%と、非常に高い数値を示しています。

再生手続終結=個人再生手続きの成功ということです。

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個人再生に失敗しないために!失敗例をご紹介

個人再生に失敗しないために!失敗例をご紹介

ここからは、個人再生手続きの失敗を防ぐために、代表的な3つの失敗例を紹介します。

 

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裁判所に申立書類が受理されない

個人再生の申立書類を裁判所に提出後、受理されずに手続きそのものが始まる前に終わってしまうこともあるようです。
そもそも個人再生の条件を満たしていないことが主な理由として考えられます。

小規模個人再生の条件

  • 借金の総額が5,000万円以下(住宅ローンなどは除く)の「個人」
  • 3年以内で減額後の借金を返済可能な安定した収入が見込める
  • 債権者の同意が必要
  • 最低弁済額もしくは保有財産の合計金額のうち、多い方の金額を返済する

給与所得者等再生の条件

  • 給与所得などの変動幅の少ない収入が得られる見込みを持つ「個人」
  • 担保なしの借金(再生債権)が5,000万円以下
  • 最低弁済額もしくは保有財産の合計金額、または2年分の可処分所得のうち、最も多い金額を返済する

申立書類の提出前に弁護士や司法書士と話し合って、きちんと条件を確認しておきましょう。

個人再生手続きの打ち切り

個人再生の申立後、手続きが始まった途端に不備が発覚して、残念ながら手続きの打ち切りとなることもあります。

個人再生手続きの打ち切りとなり得る理由は以下のとおりです。

  • 再生計画案が期限までに提出できなかった
  • 借金総額が実際の金額と異なっていた
  • 財産の隠蔽
  • 第三者の脅迫による再生計画案の作成

提出期限を守ることと、虚偽の報告をしないことが大切です。

個人再生計画案の不認可

個人再生の手続きの結果、裁判所より個人再生計画案が認められない(不認可)ことも失敗例のひとつと言えるでしょう。
個人再生計画案が不認可となる原因には、次のようなものが想定されます。

  • 虚偽記載などを含む書類の不備
  • 規定を下回る返済金額を個人再生計画案に記載している
  • 返済能力に問題がある

弁護士や司法書士との連携を密にすることで防ぎましょう。

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個人再生は難しい?個人でもできる?

個人再生は難しい?個人でもできる?

個人再生手続きは自身で行うことも理論上は可能です。

ただし、手続きのために膨大な時間が取られることや、専門知識が必要な点を踏まえますと、あまり現実的とは言えないでしょう。
法律の専門家である弁護士や司法書士に相談することをおすすめします。

 

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個人再生を自分で行うことのメリット

個人再生を自分で行うことで、次のメリットが得られるかもしれません。

  1. 弁護士費用がかからない⇒経費の節約
  2. 法律の専門知識がつく
  3. 裁判や債権者との交渉を経ることで人生の経験値が増える

しいてあげれば弁護士費用がかからないことによる経費の節約でしょうか...

個人再生を自分で行うことのデメリット

個人再生を自分で行うことで、以下のデメリットが想定されます。

  1. 受任通知が債権者に送付されないので借金の督促が継続される
  2. 債権者(貸金業者)との交渉が困難である
  3. 書類不備などで再生計画案が期限までに提出できない可能性がある

中でも「受任通知」の有無は大きいのではないでしょうか。

個人再生に必要な書類

書類の種類
裁判所より入手する書類申立書
陳述書
債権者一覧表
家計表
財産目録
債権者宛ラベル
申立人を証明する書類住民票
戸籍謄本
財産に関する書類預金通帳(過去2年分の写し)
退職金見込額証明書
保険証書
固定資産評価証明書
車検証
評価額査定書
収入に関する書類給与明細書または源泉徴収票
※同居人の給与明細書も含みます
所得課税証明書
年金通知書
児童手当支給決定書
確定申告書
債権者に関する書類債権者一覧表
借用書
明細書
滞納公租公課一覧表
住宅に関する書類
※住宅ローン特則の利用者のみ
ローン契約書
間取り図
個人再生申立後の提出書類財産状況等報告書
個人再生に至った事情
債権否認一覧表、異議書
再生計画案

個人再生の申立に使うものだけでなく、申立後にも必要になる書類もあるため、余裕を持って計画的に準備することが重要です。

個人再生を自分で行う際にかかる費用

個人再生を自分で行った際、どのくらいの費用がかかるのか?を表にまとめてみました。

項目費用
住民票300円~400円ほど
※自治体ごとに異なります
戸籍謄本450円
※自治体ごとに異なります
課税証明書300円ほど
※自治体ごとに異なります
収入印紙10,000円
予約郵券1,620円
※東京地方裁判所
官報公告費13,774円
※東京地方裁判所
個人再生委員報酬15万円から20万円

この他、交通費や通信費なども発生します。ご注意ください。

個人再生は弁護士・司法書士に相談しよう

個人再生手続きを失敗しないためにも、弁護士や司法書士への相談がおすすめです。
特に弁護士に依頼することで次のメリットが得られるでしょう。

  • 「受任通知」によって債権者からの督促が停止される
  • 代理人として債権者との交渉
  • 裁判所での手続き代行
  • 個人再生手続きに必要な書類の作成や収集
  • 個人再生以外の債務整理のアドバイス

煩雑な手続きを代わりにしてもらえるのは大きいですよね。

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個人再生の流れ

個人再生の流れ

個人再生が適用されることで、以下の形で借金を減額することが可能となります。

借金総額最低弁済額
~999,999円全額
1,000,000円~4,999,999円1,000,000円
5,000,000円~14,999,999円借金総額の5分の1の金額
15,000,000円~29,999,999円3,000,000円
30,000,000円~50,000,000円借金総額の10分の1の金額

個人再生の手続きは次のとおりです。

  • 弁護士または司法書士事務所に相談し契約
  • 債権者へ受任通知を発送
  • 過払い金の確認
  • 個人再生の申立
  • 個人再生計画案の認可

 

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弁護士または司法書士事務所に相談し契約

個人再生などの債務整理は、弁護士や司法書士といった法律の専門家に依頼することがほとんどです。

借金の総額や返済状況などを相談することからスタートし、その上で個人再生が適切な解決策であるようなら、「個人再生委任契約」へと進みます。

債権者へ受任通知を発送

契約後の弁護士や認定司法書士が最初に行うことは、債権者(貸金業者など)への受任通知の発送です。

「受任通知」とは貸金業者などの債権者に対して「これから弁護士(または認定司法書士)が債務整理の手続きを始めます」という法的に有効なお知らせです。

債権者が受任通知を受け取った時点で、電話連絡などの借金の取り立て業務が完全に停止されます。

一方で債権者が債務者(借金をした人)の金融機関の口座を凍結。
1ヶ月~3ヶ月ほどは預金の引き出しなどができなくなります。

過払い金の確認

受任通知によって開示された取引履歴を元に「引き直し計算」を行い、過払い金の有無を確認。

引き直し計算の結果、過払い金があるようなら、過払金返還請求の手続きを別途実施します。

「引き直し計算」とは利息制限法の"上限金利"を基準にして算出するものです。

個人再生の申立

個人再生の申立後は、裁判所にて「個人再生委員」2名を選出。
申立人(債務者)は個人再生委員との面談にて申立書の確認を行います。

続いて履行テストのスタート。
申立人は、毎月一定の金額を、指定金融機関の口座に6ヶ月間継続して入金します。

「履行テスト」の入金額は、個人再生が適用された後に月々支払う金額と同じです。

再生計画案を提出

返済が必要な借金総額が決まりましたら、申立人(債務者)による「再生計画案」の提出です。再生計画案は、弁護士または認定司法書士、そして個人再生委員からのアドバイスを元に作成されます。

再生計画案とは、申立人が「借金をどのような形で返済していくのか?」を具体的かつ現実的にまとめた書類です。

小規模個人再生と給与所得者等再生

再生計画案の提出後の手続きは、個人再生の種類によって変わります。

個人再生の種類再生計画案提出後の手続き
小規模個人再生書面決議
給与所得者等再生意見聴取

小規模個人再生の書面決議では以下のいずれかに該当した場合、再生手続が廃止となります。
・債権者のうち過半数以上が同意しない
・同意しなかった債権者の貸付金額が借金総額の2分の1超

給与所得者等再生では書面決議は実行されません。
意見聴取のみです。

個人再生計画案の認可

裁判所は、書面決議または意見聴取の結果および個人再生委員による意見書に基づき、個人再生計画案の認可もしくは不認可の決定へと進みます。

認可決定の際には官報への公告。
官報に公告がされた後に個人再生計画案の確定となります。

個人再生計画案の確定後は、3年以内(最長5年)での返済の開始です。

全体でかかる期間はどのくらい?

個人再生の手続き開始から確定に至るまで、6ヶ月ほどが目安となります。

期間の目安
個人再生手続きの開始決定個人再生の申立よりおよそ1ヶ月後
再生計画案の提出個人再生手続きの開始決定より2ヶ月~3ヶ月後
再生計画案の認可(もしくは不認可)決定再生計画案の提出より1ヶ月~2ヶ月後

個人再生の手続きを始める前の弁護士や司法書士への相談から必要書類の準備、債権者との交渉なども含めると、6ヶ月から1年ほどがかかると踏まえておいたほうが無難です。

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個人再生の費用相場

個人再生の費用相場

個人再生の費用の相場は、およそ70万円~と言われています。
内訳は、弁護士や司法書士への費用がおよそ20万円~50万円。
裁判所に納める費用がおよそ20万円~です。

 

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弁護士および司法書士費用

弁護士および司法書士への費用は、借金の総額や請け負う弁護士や司法書士によって違いが生じます。

内容料金
相談料30分:5,000円~
※相談料無料の法律事務所もあります
報酬20万円~50万円
※成功報酬のため、あくまでも目安です

司法書士が扱える債務整理は140万円までの債権で、
140万円を超える債務整理については弁護士業務の範疇となります

裁判所に納める費用

個人再生手続きにて裁判所に納める費用の目安を次の表にまとめてみました。

内容費用
収入印紙10,000
予納郵券11,620円
※東京地方裁判所
官報公告費13,774円
※東京地方裁判所
個人再生委員報酬15万円~25万円

裁判所ごとに費用は若干異なるため、詳しくは所轄の裁判所の公式サイトをチェックしてみることをおすすめします。

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個人再生を成功させるために行う4つのポイント


前述したように、個人再生の成功率はおおむね90%以上の高い数値を保っています。

とはいえ、見方を変えれば、10%ほどの方は個人再生手続きが認められていないということです。

ここからは、個人再生を成功させるために行う4つのポイントを紹介していきます。

 

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個人再生という債務整理が自分に合っているのか?を確認する

個人再生は、裁判所に再生計画案が認められることで、最大10分の1まで減額した借金を3年以内で完済に向かう債務整理です。

債務整理には個人再生のほかにも、任意整理自己破産などもあります。
借金の総額や近未来の収入の見込みによっては、個人再生以外の債務整理を選択する方がふさわしいケースもあるでしょう。

成功率を上げるためには、裁判所に再生計画案を提出する前に、個人再生という債務整理が自分の状況に合っているのか?を確認することをおすすめします。

個人再生の成功実績がある弁護士・司法書士に依頼する

個人再生の成功実績を持つ弁護士や認定司法書士に依頼することも、成功率を高めるためのカギとなり得ます。

弁護士や認定司法書士の公式サイトを参照し、個人再生などの債務整理を取り扱っていることを必ずチェックしてください。

虫歯の治療に歯科医院に赴くのと同様です。

個人再生に反対する債権者がいないか確認する

個人再生のうち小規模個人再生は、債権者の過半数以上が再生計画案に同意することが条件のひとつです。

そのため、個人再生に反対しそうな債権者(貸金業者など)の有無を事前に見極めておく必要もあります。

依頼した弁護士・司法書士の指示に従う

個人再生の再生計画案が失敗する理由のひとつに、依頼した弁護士や認定司法書士の指示に従わないことがあげられます。

疑問点が生じたらその都度質問し、答えてもらうことを繰り返すと良いでしょう。
結果的にお互いの信頼関係を深めることにつながります。

弁護士や司法書士も、感情を持つ同じ人間であることを忘れないでください。

個人再生が失敗してしまった場合


個人再生手続きは、およそ90%以上の成功率を記録していますが、裁判所から不認可となるケースも少なくありません。

ここからは、個人再生に失敗してしまった際の選択肢となる2つの方法を紹介します。

 

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個人再生手続きの再申請を行う

個人再生手続きは再申請を行うことも可能です。
なぜ、どのような理由で裁判所より不認可となったのか?を知ることで、再申請が成功する確率が高まるでしょう。

提出書類の不備で失敗してしまった場合

個人再生手続きは、提出書類がきちんと揃っていることが重要です。
前回の申立の際に不足した書類や、記載ミスなどをしっかりと確認しましょう。

手続き中の問題行為で失敗してしまった場合

個人再生手続き中の問題行為として想定されるのは次のパターンです。

  • 再生計画案が期限までに提出できなかった
  • 借金総額が実際の金額と異なっていた
  • 財産の隠蔽
  • 第三者の脅迫による再生計画案の作成
  • 虚偽記載などを含む書類の不備
  • 規定を下回る返済金額を個人再生計画案に記載している
  • 返済能力に問題がある

特に返済能力の問題で再生計画案の不認可や打ち切りとなった場合には、自己破産を検討することも視野に入れたほうが良いかもしれません。

再申請の際には、前回とは別の弁護士や認定司法書士に依頼するのもひとつのやり方です。

債権者の同意が得られなかった場合

小規模個人再生は、過半数以上の債権者から同意を得ることで、裁判所から再生計画案が認められることにつながります。

債権者(貸金業者などの金融機関)側からの視点に立って、収入と返済金額が現実的なものであることが証明できることが大切です。

依頼する弁護士や認定司法書士からの客観的な意見を参考にして、再生計画案を練り直しましょう。

自己破産を検討する

個人再生計画案が返済能力の問題で認められなかった場合には、自己破産の検討も現実的な選択肢となり得ます。

免責となることで、借金の返済が免除される可能性を持つのが自己破産のメリットです。

自己破産適用後
所有可能な財産20万円以下の現金や預貯金など
官報名前と住所が掲載される
※個人再生と同様です
職業制限免責決定前は弁護士や警備員など一定の職業に就くことができません
※免責決定後であればOK
信用情報機関事故情報(異動)として5年~10年間記録される
※個人再生は5年以上

自己破産は個人再生と同じく、国に認められた借金の解決方法です。

まとめ

まとめ

ここまで、個人再生に失敗しないための条件や、自分でも手続きが可能か?という点について紹介してきました。

個人再生は正しい手続きをすることで、90%以上の成功率が期待できる債務整理です。
借金の返済にお悩みの方は、弁護士や司法書士への相談から始めてみてください。

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